fabo1996’s blog

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意外な過去

fourteen.hatenablog.jp

 

僕は決意した

色々なプライドが邪魔してここにたどり着くまで日数以上の時間を要した気がする。

 

別に勉強が嫌いになったわけじゃない、

ただやりたいことが見つかっただけだ。

 

周りのみんなはやりたいことが見つかったらここまで悩まないのかな?とか

考えながらあるいていた。

帰ったら両親に話さなきゃいけないと思うと決意していても少し緊張する。

 

僕の両親は勉強している僕をとても応援してくれた

僕の母さんは良い大学いきなさいと昔から言っていて僕もその期待に応えるように頑張ってきた。

父さんは一流大学を卒業後自分で研究を続け今では大学教授をしている。

この二人に格闘技をやりたいと言って果たして許可してくれるのだろうか

そんな不安を抱きつつ家に着いた。

 

部屋に戻ると深呼吸して両親の部屋に行く

 

コンコン

「部屋入っても大丈夫?」

そうノックすると少しビックリした様子で良いよと帰ってきた

僕は普段家で自分から喋らないからビックリしたのだろう。

 

「あの、お願いしたいことがあるんだけど、、、」

部屋に入ると母さんはテレビを見ていて父さんは本を読んでいた。

 

「お願い事なんてめずらしわね、どうしたの?」

僕は言いづらい思いをどうにか声に出した

 

「実はやりたいことができてさ」

 

「やりたいことってなに?進学にプラスになるなら喜んで応援するわ」

 

「いや、その、、格闘技がしたいんだ」

そいうと母さんは当然ビックリした表情で、父さんは気にもせず本を読み続けていた。

 

「格闘技なんてだめよ!進学に悪影響だし何より危ないわ!」

 

「気持ちはわかるけど始めて自分でやりたいと思えたことなんだ

だから格闘技をやらせて欲しい!勉強も変わらず頑張るから!」

必死にお願いした、何度も、何度も

 

それでも母さんは

「だめよ。認めません。」

僕は諦めるしかないのか、、、と思い少しふてくされながら部屋を出た。

 

自分の部屋に戻るとなんだか悔しくて涙が出てくる

まるで駄々をこねる子供のような感情

どうにもならない現実に落ち込みながらベットに寝転んでいた。

 

そうしていると部屋のドアからノックの音が聞こえた。

 

「拓也、入って良いか?」

父さんだった

今更なんだと思いながら返事をした。

父さんは

「ちょっときなさい」

と一言良い部屋を出て行った。

 

さっきの態度について怒られるのかなと思いながら父さんの私部屋に向かった。

 

部屋に着くと父さんは

「拓也、本気で格闘技やりたいのか?」

そう聞いてきた

僕は

「本気だよ どうしてもやりたい」

そう言うと父さんは少しため息をつきながら立ち上がり

ホコリのかぶったダンボールを取り出した

「これ、あげるから」

そう言われダンボールを開けた

ダンボールの中には古臭いボクサーパンツとボロボロのグローブが入っていた。

「これ、どうしたの?」

そう聞くと父さんは

「俺は昔格闘技をやってたんだ。今の優と同じくらいの歳の時かな

格闘家に憧れて親に内緒で始めたんだよ。」

僕はビックリした

普段の父さんからしてそんな過去があるなんて思えなかった

父さんは続けてこう言った

「やりたきゃ一度チャレンジしてみろ。母さんには俺から言っといてやるから。」

僕はまた泣きそうになった

「その代わり新しい道具は自分で買うこと。勉強は今以上に頑張ること。これが条件だからな?」

僕は悩むことなくうなづいた

父さんは少し笑ってまた本を読みだした

僕は父さんにもらったボクサーパンツとボロボロのグローブを大事に抱え込んで部屋に戻った。

 

部屋に帰っていつまでも道具を見つめていた

嬉しかった

これで始められる、興奮してねれなかった。

よし、明日ジムに行ってこよう!

そう思いながら夢の中でカッコよく戦っている自分を見ながら眠りについた。